低出生体重児を防ぐためにできること― 妊娠前から始める身体づくりとプレコンセプションケア ―

近年、「低出生体重児」が増えていることをご存じでしょうか。

低出生体重児とは、出生体重が2,500g未満で生まれた赤ちゃんのことを指します。
日本では年間およそ7万人、**生まれてくる赤ちゃんの約9〜10%**が低出生体重児だと言われています。

小さく生まれても、元気に成長する赤ちゃんはたくさんいます。
一方で近年の研究から、生まれたときの環境が、その後の一生の健康に影響する可能性があることが分かってきました。

海外の大規模な追跡研究では、低出生体重で生まれた人は、
成人後に
・高血圧
・糖尿病
・脂質異常症
・心血管疾患
などのリスクが高くなる傾向が示されています。

これは
「DOHaD(Developmental Origins of Health and Disease)仮説」
と呼ばれ、
胎児期の栄養状態やストレス、生活環境が、その後の健康の土台をつくる
という考え方です。

英国の疫学研究(バーカー仮説)や、Lancet誌に掲載された研究でも、この関連は支持されています。

では、どうすれば予防できるのでしょうか。

とても大切なのが、妊娠前からの身体づくりです。

HACCIに来られる方の多くは、
妊娠を目指して、まずは身体の土台を整えたい
という想いでいらっしゃいます。

妊活は、結果だけを急ぐものではなく、
これから命を育むための身体を、時間をかけて整えていくこと。
その土台づくりこそが、妊娠前からできる大切な準備だと、HACCIでは考えています。

世界保健機関(WHO)も、
妊娠前の女性、そしてカップルが
医学的・行動学的・社会的に健康を整えることを
**「プレコンセプションケア」**として強く推奨しています。

具体的には
・若すぎる妊娠を避けること
・喫煙をしないこと
・過度なダイエットをしないこと
・やせすぎ(低BMI)に注意すること
・感染症予防や、持病のケアを行うこと

どれも特別なことではありませんが、
日々の積み重ねが、赤ちゃんの身体の土台になります。

自律神経を整えること
無理をしすぎないこと
お薬に頼りすぎず、身体の声に耳を傾けること

それは、今の自分のためだけでなく、
これから生まれてくる命の健康、
そして将来を生きる大人の健康にもつながっています。

妊娠はゴールではなく、通過点。

妊活は、赤ちゃんが欲しいと思ったその瞬間から、
妊娠前の身体づくりとして始まっています。

未来の赤ちゃんのために。
そして、次の世代の健康のために。
私たち大人ができることは、思っている以上にたくさんあります。


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